前回の続きです。
営業、マーケティングで役立つ心理トリガーについて順に説明します。
今回紹介するのは、どちらかというと資金調達なんかの場面でも役立つトリガーです。

これまでの記事はこちら↓↓↓
マーケティング フリーランスや副業でも使える心理トリガー①
マーケティング フリーランスや副業でも使える心理トリガー ②

<目次>
誠実さ
ストーリーテリング
権威性
お買い得感

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誠実さ

仕事でなくても、誠実さのない人は信用されません。
行動が伴っていないと感じたり、言ってることが変わったり、考え方と言ってることがばらばらだったりすると誠実さがないと感じます。
やっぱり、言動が一致していることは大切ですね。

人はもちろんですが、商品やサービスも同じで、提供されると思っているサービスなど便益が、実際と違ったりするといっきに不信感を持たれて、見向きもしてもらえなくなります。

言動を一致させ(そうすることを意識して)、顧客の満足度に関わる内容は仮に不利に思われるものでも隠さないことで、人やモノ、サービスに対して誠実さを感じてもらえます。

この誠実さは、顧客の意思決定において、かなり有効に作用するので、気をつけるだけで、コンバージョンが上がります。

ストーリーテリング

物語で語ることで、聞き手である顧客に、顧客の頭の中で、顧客自身の体験と重ねながら理解してもらえます。

より具体的にイメージしてもらえることで、強く印象付けられますし、感情に訴えることで、意思決定がスムーズになります。

これって、資金調達の場面でよく使われますよね。
投資家向けのプレゼンなんかで。

このストーリーで語るのが異様に上手い人ってやっぱりいまして、そういう人はしっかり調達していきます。
極端た例だと、事業がぜんぜん大したことなくても、なぜだか調達し続けるような企業もあったりします。

それはともかく、経験とトレーニングで身につけられる技術なので持っておいて損はないですでね。

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権威性

最終的に買うか買わないかを判断する際のお客さんの感情にとって、この権威性は影響力が大きいです。

サービスやモノがなんら変わらなくても、例えば語っている人のバックグラウンドや、企業の実績で判断されるアレです。

そうなるとキラキラした経歴だったり、伝統だったり、ブランド力がある場合でないと太刀打ちできないのかというとそうではありません。

例えば、インフルエンサーと言われる人たちって、失礼な意味ではなくて、必ずしも経歴が立派なわけではないし、当たり前ですがはじめから実績がたっぷりあったわけでもありません。

この方々は特に個人のブランディングの世界で凌ぎを削っているので非常にスキルが高いのだと思うのですが、見せ方や伝え方で対応できるいい参考例です。

ようは権威があるように見せる必要があるので、自分自身や自社製品に権威性が不足しているなら、なんらかの形で補わなければなりません。

もちろん、最低限の知識量なり、専門性は必要ですが、さらに、例えば有名な大学や企業の研究論文を引用したり、その道で影響力のあるかたのレビューをもらったり、みたいな感じで、今は自分になくても付け足すことはできます。

資金調達の場面で、投資家向けにアピールする際にもよく見かけます。
元〇〇の役員のエンジニアにアドバイザーについてもらいましたとか、〇〇大学の教授と連携し〜みたいなやつで、企業のもってるものをかさ増しするイメージです。
実際、値切られるし、しょっちゅうできるわけでない資金調達では、あの手この手で引き出すのは、大切な努力だと思っています。

お買い得感

お買い得感も購買プロセスの中で重要なトリガーです。

ただただ安ければいいという顧客は実はそんなに多くなくて、本当にこの値段に見合っただけの価値があるのか、それだけ自分とって効果があるものなのかを心配しています。

その感情をクリアにしてあげる一つの方法として、類似商品との比較があります。
見せ方も関係してきますが、イニシャルコストでの比較から、サブスクなんかに置き換えて、月々の節約に観点を変えて比較したり、月々の金額だけで言えば変わらないか高くても、機能面での充実ぶりや、実績値でその差額分に納得感を持ってもらったりといった具合です。

もう一つは、パッケージ商品の営業や、不動産営業なんかでもありがちな、最初に法外な金額のものを提示して、あとから比較的金額の抑えたものを提示するパターンは、典型的な方法ですね。

このときに、単純な値引き、安売りだと捉えられると、心理的にすごく不利なため、慎重にいきましょう。

あくまで一部機能や部品を減らしたことで、なおかつ要望に沿ったサービスは保っているという状態で、割安感を伝えます。

このお買い得感ですが、これも資金調達で使われてます。
投資家をいっぱい集めてというより、特定の投資家と詰めている場面なんかで、バリュエーションを最初かなり強気に出して、このバリュエーションならと思わせるやつです。
お買い得感だけでなく、なるべく有利に交渉をすすめるための、アンカリングの効果もあります。

正直、スタートアップのバリュエーションはどこまでいっても確たるモノはないので、こういった要素は必要になってきます。