本日はいい刺激をもらった本の紹介です。
本のタイトルはカスタマーサクセスとは何か 日本企業にこそ必要な「これからの顧客との付き合い方」

読んだ感想として、これまで仕事を通じて感じていた、もやっとしていた部分が晴れた思いです。
なぜなら、カスタマーサクセス(CS)こそがやりたいと思ってきたことを職種として体現したものだったから。

ただ、カスタマーサクセスという言葉自体はちらほらと数年前から聞くようになったため知っていたものの、その役割がどういった思想のもとで与えられているのかちゃんと理解していなかったのが正直なところです。
自分自身、もっと勉強し、職種や部署名があるなしに変わらず実践していきたいと考えさせられる内容でした。

本書では、
・カスタマーサクセスとはなんぞや?
・カスタマーサクセスが生まれてきた背景
・なぜ重要か?
のような、カスタマーサクセスのHowではなく、基本の考え方の部分と一部事例が紹介されています。
詳細については、ぜひ手にとってみてください。

カスタマーサクセスが行うことは、デジタル時代の新たな仕組みのように見えて、その実ものすごく日本的なことです。
チャーン、アップセル、クロスセルなんて言われると、ピントこない方もいらっしゃるかもしれませんが、いわゆる「商いは買っていただいた後が大切」の精神です。
本書でもサザエさんにでてくる三河屋の三平さんを例にあげていますが、すごく日本的な仕組みに思えますよね。
しかし、SaaSのビジネスを展開する企業が海外(というか半分以上がアメリカ)であるが故に、リテンションモデルのプロダクトを提供する企業の欠かせない仕事の一つとして発展してきました。
そのため、ちょっと悔しいです、カスタマーサクセスという概念や職種は海外から入ってきており、ここ数年で特に聞くようになった印象です。
なので、書籍はもちろん、Howの部分について触れられた最新の記事なんかは英語のもののが豊富なので、本書なんかでイメージをもった後に手を広げていくといいでしょう。

経緯はともかく、非常に重要な役割を果たす機能であることは間違いなく、またSaaSに限ったことでもないと思います。
CSやその周辺で働く方だけでなく、特に経営層の方々は知っておくべき内容です。

最後になりましたが、何よりこの本、文章なのか、話の進め方の問題なのか非常に読みやすいです。
ぜひご一読を。