つみたてNISAの商品選びについて、できるだけ簡単に説明します。

投資初心者の方や、なんとなく銘柄を選んでそのままにしている方なんかにも読んでもらいたいです。

<目次>
1.銘柄の選び方
 1-1.見るべき2つのチェックポイント
 1-2.負担する手数料(信託報酬)が安いこと
 1-3.純資産総額が高い水準で継続して増えていること
2.おすすめ商品

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1.銘柄の選び方

つみたてNISAでは、投資信託という金融商品に積立投資を行います。
日本国内には6000本以上の投資信託がありますが、つみたてNISAでは金融庁が定めた厳しい条件をクリアした商品の中から選ぶことになるため、投資初心者にも始めやすくなったとされています。

 ※2019年10月現在で指定商品は148本です

とはいえ100本以上の商品がズラッと並んでいるので、目論見書を開いてすべての情報を洗いざらいチェックしてとなると現実的でない気がしますね。

なので、ここではチェックポイントを2つに絞って銘柄を選んでいきます。

1-1.見るべき2つのチェックポイント

つみたてNISAの目的は貯蓄的な性格の強い長期的な資産運用になるかと思います。
そこで、商品選びの際に見るべきポイントは以下の2つとしました。

・負担する手数料(信託報酬)が安いこと
・純資産総額が高い水準で継続して増えていること

 

1-2.負担する手数料(信託報酬)が安いこと

手数料は安いにこしたことはないのですが、順番に説明したいと思います。

そもそも投資信託とは?

少し基本に立ち返りますが、投資信託とは、大勢の投資家のお金をひとつにまとめて、資産運用の専門家が株や債券や商品に投資して運用する商品です。
お金を出した人は、投資金額に応じて運用による収益を還元してもらうことができます。
その道の専門家に運用を任せるわけですから、運用代行費用を支払わなければなりません。これが「信託報酬」と呼ばれる手数料です。

この信託報酬を考えるために順番に説明します。

この投資信託には運用方針にによって大きく3つの種類があります。
・インデックスファンド(インデックス型投資信託)
・アクティブファンド(アクティブ型投資信託)
・ETF(上場投資信託

・インデックスファンド(インデックス型投資信託)

日経平均株価やTOPIXなど特定のインデックスの値動きに連動するように運用する投資信託を指します。

・アクティブファンド(アクティブ型投資信託)

インデックスファンドとは異なり、インデックスを上回る成績を目指す運用を行います。
インデックスファンドよりハイリスク・ハイリターンな設計となり、ファンドマネージャの取り分も大きくなることから、信託報酬もインデックスファンドより高いことがほとんどです。

・ETF(上場投資信託)

取引所に上場しているインデックス型の投資信託を指します。
市場に上場されているため、株式と同じようにリアルタイムで取引できることが特徴です。
信託報酬は投資信託よりも安い傾向にあります。

つみたてNISAで選ぶべき商品は?

このうち、つみたてNISAで対象となる商品は金融庁が設定した基準をクリアしたものに限られるというのは上述のとおりです。
その基準とは、金融庁の投資対象は安全な資産形成を目指す「長期・積立・分散投資」に適した商品という条件ですが、具体的には以下の条件をを満たす商品になります。

・販売手数料が0円(ノーロード)で信託報酬(維持・管理コスト)が低い
・頻繁に分配金が支払われない

投資信託の種類とこの金融庁の基準を合わせるとなんとなく答えが出ているかと思いますが、つみたてNISAの対象となっている商品は、インデックスファンドとが中心です。
積立NISAで選べる銘柄の内90%ほどがインデックスファンドになります。

インデックスファンドでは、その特徴でもあるインデックスの値動きに連動した運用を行うわけですから、その結果は対象のインデックスが同じなら目指すところが同じ以上そう大きな差はありません。

それならば、なるべく手数料=信託報酬が安い商品を選びたいですし、なにより積立NISAの投資信託を保有している期間は最長で20年になりますから、僅かなさに見える手数料もチリツモで影響が出てきます。

そもそも、つみたてNISAで指定されている商品が手数料の安いことが前提ですが、その中でもなるべく信託報酬の低いインデックスファンドから始めるの良いでしょう。

では、手数料が安ければなんでもいいのか?結局インデックスファンドの中でもどれを選べばいいのか?という疑問が湧くはずです。
そこで、2つ目のチェックポイント、純資産総額が高い水準で継続して増えていること、につながります。

1-3.純資産総額が高い水準で継続して増えていること

2つめのポイントが「純資産総額の増減推移」です。
純資産総額とは、その投資信託にどれだけのお金が集まっているかを表しています。

純資産総額が増減する要因は次の2つです。

①集まったお金を投資した結果として利益や損失が出て、資産が増える or 減る
②その商品にお金を託す人(その投資信託が欲しいという人)が増える or 減る

①については、投資が上手くいけばいくほど、ファンドが預かっている資産も増えていきます。
インデックスファンドなんで、基本大差はでないといいましたが、手数料だけで判断してはいけないのはこの点です。
同じインデックスを対象としたファンドでも、運用の上手い下手で、インデックスが上がったときに同じく増やしていくファンドもあれば、インデックスが下がる局面でインデックス以上に下げてしまうファンドもあります。
その結果が最終的にその時点での資産総額に影響することになります。

②についても増えることはメリットが大きいです。
①の運用成績による資産の増加だけでなく、新規で投資したい人がお金を出すことでも増えていきます。
若干人に頼った感じになりますが、そこには自分以外のたくさんの個人投資家の人々が、「買うに値する」と判断した結果が織り込まれているわけですから、様々な投資家の知恵の結晶を、利用しない手はありません。

おすすめ商品5選

①:<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド  
運用会社 ニッセイアセットマネジメント
運用方法 インデックス型
信託報酬 0.10989%

日本を除く主要先進国の株式に投資するファンドです。国別の投資先ではアメリカが最大で、米国株式を7割近く組入れており、アップル、マイクロソフト、アマゾンなど注目度の高い銘柄に分散投資できるのが魅力です。
アメリカ株は投資先としての魅力度が高いので、手数料の安さもあいまっておすすめです。

アメリカ株についてはこちら >>

②:楽天・全米株式インデックス・ファンド
運用会社 楽天投信投資顧問
運用方法 インデックス型
信託報酬 0.162%
米国市場に上場する大・中・小型株約4000銘柄ほぼすべてに分散投資できる商品です。
なかなか個人では外国の中小型株への投資はなハードルが高いですが、本ファンドを通して手軽に米国の中小型株に投資できる点が魅力です。

①の<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドよりよりアメリカ株に集中したい方はこちらがおすすめです。

③:eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
運用会社 三菱UFJ国際投信
運用方法 インデックス型
信託報酬 0.0968%
米国市場に上場する大型株約500銘柄に分散投資できる商品です。「楽天・全米株式インデックス・ファンド」と比べて銘柄数は少ないですが、かのウォレンバフェットも俺が死んだらSP500に投資しろとおっしゃっているS&P500に連動している点と、なにより手数料が魅力的です。

④:eMAXIS Slim 新興国株式インデックス
運用会社 三菱UFJ国際投信
運用方法 インデックス型
信託報酬 0.189%

新興国株の株式指数であるMSCI (エマージング・マーケット・インデックス)と連動する投資成果を目指す商品です。
BRICKs(ブラジル・ロシア・インド・中国・南アフリカ)を中心に、韓国や台湾などアジア各国の株式が組み入れられています。
一般的には、新興国株のほうが先進国株よりもハイリスク・ハイリターンであるとされているので、①〜③で順調に残高を積み上げている方の次の選択としてもいいと思います。

⑤:eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)
運用会社 三菱UFJ国際投信
運用方法 インデックス型
信託報酬 0.159%
①〜④と違って、株式だけでなく、債券やリート(不動産)にまで分散投資できる商品です。
国内・先進国・新興国の株式と債券、国内・国外のリートの8資産へ12.5%ずつ均等に投資します。
信託報酬が最安水準であり、完全なるほったらかし投資に向いた商品といえます。

ちなみに以下の証券会社では上記のすべての商品の取扱いがあります。

SBI証券
楽天証券
マネックス証券