安倍総理になってから日経平均の上げも注目されていますが、それでもバブルのときに比べれば遠く及ばずです。

日経平均が2万円辺りを推移しているなか、NYダウ平均株価は史上最高値を更新しているのを知っていますか?

1989年に最高値3万8915円をつけてから日経平均は下がり続け、現在は2万円前後なのでその半分を回復するかしないかをウロウロしています。

一方でアメリカは、リーマンショックがあったりしたものの、なんやかんやで過去最高値を更新しています。

株価は当然変動します。短期的に見れば、上がるときもあれば、下がるときもあります。
でも、一度冷静に考えてみましょう。

・全体的に下がってる、あるいは成長余地が少ないマーケットで上がる株を選ぶ
・全体的に上がっている中から、上がる銘柄を選ぶ
どちらが簡単だと思いますか?

誰の目にも明らかですが、後者が圧倒的に有利です。

そういうわけで、初心者こそアメリカ株をおすすめします。

<目次>
アメリカ経済の概要と強さ
アメリカの主要産業
アメリカのおすすめ銘柄
アメリカ株を買える証券会社
まとめ

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アメリカ経済の概要と強さ

アメリカのGDPは不動の世界第1位。
資本主義の中心地は誰が何を言おうとアメリカです。

株式市場は、そんな資本主義ならではのマーケットの一つですから、資本主義の中心地であるアメリカが強いのは当然といえば当然です。
むしろ、アメリカ株式市場が完全に終わる時が来るとしたら、それは資本主義の崩壊を意味します。

資本主義の経済にとって人口も大切なポイントですが、アメリカの人口は3億ちょっとで、移民を受け入れてるし、その移民の子供はアメリカ人になるし、トップクラスの人材も惹きつけるしというわけで、今後も人口が増加する国であることも強さの秘訣です。
先進国の中では、人口が増え続けている国はかなり珍しですよね。

アメリカは言わずと知れた世界経済を牽引している超大国で、GDPの各国シェア率を見てもその割合の大きさがわかります。

GDPの各国シェア率

※IMFより数値参照
アメリカは世界経済の24%以上を占めています。

ニューヨークのウォールストリートは、「世界の金融市場の中心」として有名ですね。

アメリカの将来について目を向けてみても、日本を筆頭に先進諸国では少子高齢化への対応が急務ですが、アメリカは移民の受け入れにも寛容なため、人口は増加傾向にはあるのは前述の通りで、なおかつ人口構成が若いのも特徴で、生産年齢人口が分厚いのも強さの一つです。

若い世代が多いということは結婚や育児、住宅の購入などで消費市場は活性化し、今後も安定した経済成長に期待できることを意味します。

資本主義の中心であることのメリットのもうひとつはリカバリー能力です。
世界同時株安を引き起こした2008年のリーマン・ショックでも、震源地でありながらアメリカは日本より2年早く株価を回復しています。

アメリカの主要産業

アメリカの経済は農業と製造業によって発展し、シリコンバレーに代表されるように現在ではハイテク分野でも世界トップを走っています。

そのため電化製品やITの最先端技術は、アメリカ生まれのものが多いのも特徴です。

例えば、マイクロソフトやアップルは、スマートフォンやパソコンの販売、ソフトウェアの製造で世界をリードしています。またアップルはスマートフォンの次なる段階としてスマートウォッチを作り出し、GAFAはヘルスケアなどの分野へ進出強化を図っています。

世界時価総額トップ10(2019年10月現在)
順位 企業名 時価総額 (10億ドル) 国籍
1 アップル 1,105 アメリカ
2 マイクロソフト 1,094 アメリカ
3 アマゾン・ドット・コム 881 アメリカ
4 アルファベット 869 アメリカ
5 フェイスブック 547 アメリカ
6 バークシャー・ハサウェイ 520 アメリカ
7 アリババ・グループ・ホールディング 457 中国
8 JPモルガン・チェース 399 アメリカ
9 テンセント・ホールディングス 387 中国
10 ビザ 355 アメリカ

まぁ強いですよね。
最近は中国が入ってきてますが、アメリカ強し。

アメリカの医療技術は常に世界のトップを走り、日本の医療現場でもアメリカ製の最新設備を使用している病院が多くあります。

さらに健康器具や健康食品などのヘルスケア分野は、アメリカでは大きな市場が確立されているのが特徴です。

エネルギーを大量に保有しているのもアメリカの強みです。

当然ながら、エネルギー産業も大きな成長を続けています。アメリカではシェール革命の効果もあり、天然ガスや原油の産出が増加しています。

国際エネルギー機関によると世界最大の産油国になるそうです。

こうなってくるとアメリカの経常赤字は減少し、今以上に発展することが期待できますね。

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おすすめの銘柄

アメリカ株の特徴として配当金の高さがあります。
コーポレートガバナンスが徹底されている国だけあって、企業は株主にしっかりと還元する仕組みになっています。

アメリカ経済の強さからくる株価そのものの値上がり益(キャピタルゲイン)も魅力ですが、高配当によるインカムゲインももう一つの魅力です。

※キャピタルゲインとは、株の売買によって得る利益のことで、安い株価で買って高い株価で売ることにより、株価の差額から生まれる利益。
※インカムゲインとは、株を保有して得る利益のことで、配当金や株主優待など株の売却益以外の利益。

アメリカでは投資から企業がしっかりチェックされることもあり、利益に対して相応の配当金出すか、事業の発展に投資を迫られます。
なかには20年以上も配当金の増額を行っている企業があります。
コカ・コーラなど有名企業も、長年増配しています。
配当利回りだけでも2%以上を記録している企業は多くあります。

※配当利回りとは、購入した株価から1年間でどれだけ配当金を受け取れるか表した数値のことです。

アメリカ株に投資する際の銘柄選びでは、その企業の成長性と配当金についても比較すると、より自分にあった銘柄が選択できると思います。

ちなみにアメリカの企業は、良くも悪くも、配当金を減額することはめったにありません。

優良な高配当アメリカ株の例としては、
・ボーダフォングループ
配当利回りは5.30%でかなりの高配当銘柄。
・AT&T
アメリカ最大の通信サービス会社。配当利回りが5.86%とこちらも高配当。かつ28年増配を続ける怪物企業です。
・コカコーラ
バフェットも投資する飲料メーカー。配当利回りは2.96%こちらも高配当。なんと50年連続で増配を実施している優良企業です。

アメリカ株を買える証券会社

アメリカ株を買うには、アメリカの証券会社を通じて買うか、日本の証券会社を通じて買うかになります。

アメリカの証券会社には、日本語に対応しているネット証券会社もあります。
意外かもしれませんが、最低限の英語さえわかれば、アメリカ株の取引が可能です。

日本にもアメリカ株の取り扱いがある証券会社はありますが、アメリカの証券会社の方が圧倒的に取引手数料は安いです。

アメリカの証券会社を通じて取引することの、メリット・デメリットについて見ていきましょう。

アメリカの証券会社を使うメリットとデメリット

メリット デメリット
取引手数料が1取引につき約1.5ドルと安い

口座開設時に5,000ドルなど、各証券会社で規定の保証金がいる
(ちなみにた保証金は口座開設後、運用資金として利用できます。)

信用取り引きができる

海外送金に費用がかかる

アメリカの株式市場に上場している全ての銘柄を取り引きできる リアルタイム取引を見るには有料で追加の費用がかかる

特定口座ではないので、確定申告を行う必要がある

申し込み時に最低限の英語力が必要

 

アメリカの証券会社の魅力は、その手数料の安さです。

しかし、口座を開設するための保証金や、海外送金の費用など、日本では必要のないお金を支払うデメリットがあります。

その他、アメリカの証券口座で得た利益については自分で確定申告を行う必要があったりと面倒な部分も多いので、初心者にはおすすめしません。
面倒になって投資そのものをしなくなってしまっては、元も子もないですからね。

アメリカ株の取り扱いがある日本の大手ネット証券会社はこちらです。

マネックス証券

SBI証券

楽天証券

マネックス証券はアメリカのネット証券会社であるトレードステーションを買収しているのが強みで、取扱銘柄数も多く、注文方法も充実しています。

初心者であれば、SBI証券や楽天証券でも銘柄数は2000銘柄程度ありますから、そんなに心配いらないかもしれません。

国内株や先物の取引では、個人的にはツールの使い勝手や手数料のバランスで、SBI証券と楽天証券をおすすめしています。
iDeCoはSBI証券を、積立NISAは楽天証券をおすすめしていたりするので、このあたりの証券会社に口座を持っておけば、困ることはないでしょう。

iDeCoについてはこちら >> 初心者向けおすすめの投資 iDeCo(個人型確定拠出年金)

最近だと、One Tao Buy(ワンタップバイ)というアプリを使えば、1,000円からアメリカ株に投資することも可能です。
かなりの少額からできることは魅力ですが、利便性が高い分、手数料は高めです。

あとはDMM証券もアメリカ株を扱っています。
当初はかなり銘柄が少なかったですが、最近ではかなり増えているようです。

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まとめ

アメリカ株投資を初心者にこそおすすめする理由についてまとめます。

全体が上がっている市場の方が勝ちやすい(負けにくい)
データからも、なんだかんだアメリカ経済最強
圧倒的な産業分野を持っている
投資家の目が厳しく、経営陣は株価を重要課題として常に考えている
リカバリー力が高く、経済や企業の変化への対応が早い
時価総額が化け物級の優良成長企業が多い

高配当銘柄が多く、インカムゲイン狙いの長期投資に向いている

初心者には難しそうとか、まずは国内からなどの考えは捨てて、一度フラットな目線で、比較検討することをおすすめします。